弁護士の選び方

 前回のブログで弁護士の探し方を書きました。弁護士の情報を集めた後は、どのように選べばいいのかが問題になるでしょう。

 

 結論としては、実際に会って話してみて、説明が親切で分かりやすいかどうかといった相性で決めるのがいいのではないかと思います。

 

 

 

 次のような点は、あまり弁護士を選ぶ基準としては実際は役に立たないと思います。

 

【専門の弁護士かどうか】

 弁護士の専門は何かとか、実績がどうかということが気になるかもしれません。

 しかし、弁護士の”専門”や”実績”は、弁護士ではない方に判断は難しいと思いますし、弁護士でも自分あるいは他の弁護士の”専門”や”実績”を評価するのは容易ではないと思います。

 弁護士でない方は、ご自身の仕事の分野をその分野の人でない人が専門や実績等を評価することは難しいということは想像できるのではないでしょうか。同様に、弁護士の専門の有無や程度は、弁護士でない人には分からないと思います。

 

 

 また、弁護士は、弁護士会の広告の規制によって、”専門”の表示ができないことになっています。

 そのため、弁護士のアピールとして、「●●に強い弁護士」「重点取扱分野」「注力しています」といった表現になっています。

 

 

 医師の専門医は、学会による認定によるようですし、専門認定をする機構による認定の制度が始まるようです。

 また、法令に基づく各種の指定医の制度もあります。

 しかしながら、弁護士には、学会が認定する”専門”や認定機関によるものはありませんし、指定医のようなものはありません。

 

 

 ●●法学会に属しているというのは、基本的に入会にあたり知識や経験の審査があるわけではありませんから、興味関心の深さは示せても、専門や実績があるかは別問題です。

 

 (ちなみに、私は、日本税法学会と租税訴訟学会に入っています。)

 

 

 ネットやCMでは、何かの専門(債務整理や過払金の専門、離婚専門、交通事故専門、企業法務専門など)をうたう弁護士がいます。

 同業から見ても、専門をうたってもおかしくない弁護士はいますが、専門を自称している弁護士が同業者の弁護士から見て、専門というに足りる仕事をしているかというと疑問なところも少なくありません。

 

 

 理系の知識が必要になるような知的財産の案件や、外国語や外国法の知識が必要になる案件などは、そういった案件を扱える事務所に依頼すべきではあります。そういった案件が、普通の弁護士のところに相談で持ち込まれたら、まともな弁護士であれば依頼を断って、そのような事務所を探すように言うでしょう。

 

 

 

【経験豊富かどうか】

 弁護士としての経験が豊富(経歴が長い)とか、特定の事案の経験があるかといった点も相談者としては気になるところかもしれません。

 確かに、ベテラン弁護士だと、事案の解決への期待や依頼者の気持ちに寄り添ってくれるのではないかという期待が生じるのは分かります。

 しかし、これもご自身のお仕事の分野に比べて考えていただければお分かりいただけるかと思いますが、

経年により仕事の経験はしていてもダメな人は必ずいるものです。長年の経験で手抜き仕事に長ける人や、勉強をしない人はどこの世界にもいるでしょう。

 弁護士でも、ダメなベテランより、優秀な1年目の若手の方がきちんとした仕事をすることもあります。

 弁護士歴数十年で、内容も日本語もひどい書面を出してくる弁護士など、ざらにいます。

 

 

 ある事案の経験がなくても、法律の問題には基本的な思考が共通していますし、法令を調べ、書籍等に当たることで対応は可能ですから、研究を怠らない人であれば、怠惰なベテランより真面目な新人のほうがよほどマシです。

 ですから、弁護士を選ぶにあたり、あまり経験とかベテランかということにはこだわらないでいいと思います。

 

 

【有名かどうか】

 何をもって”有名”とするか分かりません。

 

 テレビなどに出ていることと、弁護士の能力はたぶん関係ありません。

 テレビによく出る弁護士は、演出として有能そうに見せられているのかもしれません。

 

 メディアに出ているかどうかではなく、何かの分野で有名かどうかということで気になさるのかもしれません。

 有名≒評判が良い 

というニュアンスなのでしょうか。

 そういった評判は、なかなか弁護士業界の外の方には分からないと思いますので、

有名かどうかというのも気にすることではないでしょう。

 

 

 

 いくつか気にされそうな点を挙げました。

 最初に述べたように、実際に相談してみて、相性の良いと感じる弁護士に依頼するのが良いと思います。

 

 どういった弁護士が自分にとって相性の良い弁護士か分からなければ、3人くらいの弁護士に相談して、比較的良いと思った弁護士に継続して相談・依頼をすれば良いと思います。

 

 一般論ですが、

・相談者の話を聞いてくれる(弁護士が話を決めつけない)

・専門用語をできるだけ使わずに分かりやすく説明してくれようとしている

・弁護士費用などお金のことを明確に説明してくれる

といった弁護士が後々の不満も少なく、信頼していけると思います。

 

  私も こういった点は、少なくとも気を付けていきたいと思っています。

 

 

 

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北海道コンテンツ法律事務所

弁護士 林 朋寛

(札幌弁護士会所属)

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